ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)でのフォトリフレクタ(フォトセンサ)の使い方

2019年4月27日

フォトリフレクタ(反射型フォトセンサ)のRPR-220ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)で使う方法を紹介します。

ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)で使用する際の注意点や必要な抵抗の計算方法なども詳しく説明しています。

ラズベリーパイ(Raspberry Pi)の本やネットになかなか詳しい手順が載っていなくて、どうやって使うのかを調べるのに苦労しました。

なので、初心者にも優しい、分かりやすい説明をしていきたいと思います。

Left Caption
まあちゃん
フォトリフレクタってなぁに?
Right Caption
ままあちゃん
近くにあるものが、白いか、黒いか
分かるセンサーだよ

準備するもの

1. ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)

環境設定済みのラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)です。microSDと電源ケーブルもセットで使います。

Raspberry Pi Zero WH

環境設定については、こちらのブログで紹介しています。

2.フォトリフレクタ(反射型フォトセンサ)

今回は、ローム株式会社(ROHM)のフォトリフレクタ(反射型フォトセンサ)RPR-220を使用します。秋月電子通商で100円で購入しました。

フォトリフレクタ

3.LED(発光ダイオード)

動作確認用なので、何色のLEDでもOKです。今回は赤い3mmのLEDを使用します。秋月電子通商で10円で購入しました。

LED

4.抵抗

流れる電流の大きさを調節するために使います。こちらも秋月電子通商で100本 100円で購入しました。抵抗の大きさの計算方法はあとで説明します。

330Ωの抵抗 1本
30kΩの抵抗 1本

抵抗(30Ω・30kΩ)

5. ブレッドボード

はんだ付けをしなくても、穴にパーツを挿すだけで配線できてしまうすごいボードです。これも秋月電子通商さんで購入。EIC-801 270円でした。
ブレッドボード6.配線用のワイヤ

ジャンパーワイヤ(オスーメス)を2本使って、ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)とブレッドボードをつなぎます。

ジャンパーワイヤ

その他、ゴムチューブでコーティングしたスズメッキ線も使用しました。

既にコーティングされている商品もあって人気です。


サンハヤト ジャンプワイヤキット SKS-100 単線タイプでよく使用する短めジャンプワイヤのセット品

フォトリフレクタとは

今回使用するローム株式会社(ROHM)のフォトリフレクタ(反射型フォトセンサ)RPR-220をベースに説明します。

フォトリフレクタの構造

フォトリフレクタは、LEDフォトトランジスタがセットになったセンサーで、4本の端子がついています。

フォトリフレクタ

右側の透明な丸いガラスの方が入力発光ダイオード LEDで、左側の欠けのある方がフォトトランジスタです。

LEDから人間の目には見えない赤外線の光を発します。

近くに白い紙のような光を反射するものがあると、LEDからの光を反射して、その光をフォトトランジスタが受けることによって電流を流します。

フォトリフレクタの説明

この電流の流れで、近くのものが白っぽいか黒っぽいのかを、調べることができます。

しかも、磁石なども使わず、非接触(対象の物にさわらない)で調べることができるので、とっても便利です。

フォトリフレクタの使い方

下の図は、フォトリフレクタの内部構造です。

フォトリフレクタから出ている4本の端子には、それぞれ ①アノード ②カソード ③エミッタ ④コレクタという名前がついています。

フォトリフレクタの内部

①アノードと④コレクタをプラス側に、②カソードと③エミッタをマイナス側につなぎます。

*ブレッドボードに挿すときは、同じ列に挿さないように注意します。

*端子を無理に広げるとこわれてしまうので、気をつけてください。

回路図

ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)とフォトリフレクタ、通電確認用のLEDを接続する回路図はこういうかんじにしてみました。

フォトリフレクタの回路図

ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)の3.3V電源とフォトリフレクタを接続し、抵抗を入れます。また、動作確認用のLEDも接続しました。

抵抗の計算

ここで、どうして330Ωと30kΩの抵抗を使用したのか、その計算方法を説明します。

Left Caption
うさたん
計算がいっぱいだね
Right Caption
ままあちゃん
細かい計算だから、興味がない人は
次の配線方法に進んでください

ROHM社の反射型フォトセンサ(フォトリフレクタ) - RPR-220で公開されている詳しい仕様やデータシートなどを参考にしました。

抵抗を計算する際の注意点は、Raspberry Pi Zero WH(BCM2835)の GPIOピン1本あたりに流せる電流は8mAまでという制限があるということです。

この8mAという値は、こちらのサイトを参考にさせていただきました。ありがとうございます。
Raspberry Piで学ぶ電子工作補足情報
パンダコノード

電流が、8mAを超えない回路を考えていきます。

LED側の抵抗値計算

まずは左側の入力用ダイオード LED側の抵抗を考えます。

入力発光ダイオード側に注目したフォトリフレクタの回路図

通常のLEDと同じようにデータシートでVFの値を確認するとVF=1.34V であることが分かりました。

3.3V-1.34V = 1.96V なので、抵抗に1.96Vの電圧がかかることが分かります。

LEDの抵抗計算について詳しくは、「ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)でPython3 Lチカ(LED点滅)させる方法」で紹介していますので、よかったら見てみてください。

オームの法則を使って、抵抗の値を計算していきます。

オームの法則 V(電圧) = I(電流) × R(抵抗) から
R(抵抗) = V(電圧) ÷ I(電流) 
= 1.96[V] ÷ 0.008[A]
= 245 [Ω]

なので、245Ωより大きい抵抗を使う必要があることが分かります。

今回は手元にある330Ωの抵抗を使用します。

250Ωくらいの抵抗がないか、秋月電子通商で探してみましたが、240Ωの上は300Ω、330Ωだったので、こちらを使うことにしました

330Ωの抵抗を使用した場合、どのくらいの電流が流れるのか計算してみます。

オームの法則から、I = V ÷ R = 1.96V ÷ 330Ω = 0.006A = 6mA となり、6mAの電流が流れることが分かります。

フォトトランジスタ側の抵抗値計算

次にフォトトランジスタ側の抵抗値を計算していきます。

フォトトランジスタ側に注目したフォトリフレクタの回路図

ROHM社の反射型フォトセンサ(フォトリフレクタ) - RPR-220ページにデータシートなどと一緒に不可抵抗算出例が載っているので、これを参考に計算しました。

データシートからIF=10mAのときに、コレクタ電流ICの最小値「IC Min」が0.08mAであることが分かります。

今回の回路では、6mAの電流が流れるので、6mAでのIC Minを求めます。

IC Min = 0.08mA × ( 6mA / 10mA ) = 0.048mA 

ここで、不可抵抗算出例では、経時変化を考慮して10年使用で約50%減するというマージンをとっていますが、あまりに小さな値になってしまいますし、10年も使用しないので省略します。

次にスレッシュホールド電圧を使用して計算します。

スレッシュホールド電圧とは、この電圧以上ならHi、この電圧以下ならLoと判断する電圧のしきい値です。

ラズベリーパイ(Raspberry Pi)のスレッシュホールド電圧を調べました。

Raspberry Piにローと認識させるには0.8V以下の電圧にします。ハイと認識させるには1.3V以上の電圧にします。

引用元:Raspberry Piにハードウエアをつなぐための資料を集めてみる

ということなので、V HI=1.3V、 V LO = 0.8Vで計算します。

スレッシュホールド電圧

抵抗の最小値を求めます。

V HI < IC Min × RL Min という式が成り立ちます。

計算していくと
1.3V < 0.048mA × RL Min
RL Min > 1.3V ÷ 0.000048A
RL Min > 27KΩ となります。

 

次に抵抗の最大値を求めます。

データシートから、暗電流 I CEO Maxが、0.5μAであることが分かります。

V LO > I CEO Max × RL Max という式が成り立ちます。

計算していくと
0.8V > 0.5μA × RL Max
RL Max < 0.8V ÷ 0.0000005A
RL Max < 1,600,000Ω = 1.6MΩ となります。

よって、27kΩ < RL < 1.6MΩ の抵抗を使用するという結果になりました。

27kΩより大きい抵抗ということで、30kΩを使用しました。

配線方法

配線図

配線の方法を、簡単な図で示します。

フォトリフレクタの配線

準備
まずは、図の一番上の部分を説明します。

ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)の3.3V電源(ピン番号は1番)とブレッドボードの+(プラス)をつなぎます。

ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)のグラウンドGND(ピン番号は6番)とブレッドボードの-(マイナス)もつなぎます。

 

次に、図の下から上に向かって接続を説明していきます。大きく3つの流れがあります。

フォトリフレクタの配線

①の流れ
ブレッドボードのプラスから、フォトリフレクタのLED側のプラス(アノード)端子に接続し、LED側のマイナス(カソード)端子から、330Ωの抵抗をつないで、ブレッドボードのマイナスに接続します。

②の流れ
もう1つの流れは、ブレッドボードのプラスから、フォトリフレクタのフォトトランジスタ側のプラス(コレクタ)端子に接続し、フォトトランジスタ側のマイナス(エミッタ)端子から、30kΩの抵抗をつないで、ブレッドボードのマイナスに接続します。

③の流れ
さらに、フォトトランジスタ側のマイナス(エミッタ)端子と抵抗の間から分岐して、確認用LEDに接続してブレッドボードのマイナスに接続します。

配線の写真

写真で見るとこんなかんじです。

Raspberry Pi Zero WHとフォトリフレクタ

ブレッドボードの方をアップにします。

ブレッドボードでフォトリフレクタ接続

赤外線LEDの動作確認

配線ができたら、ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)の電源を入れて、フォトリフレクタの赤外線LEDが点灯しているか確認してみます。

人間の目では見えませんが、カメラごしに見ると光っていることが確認できます。

フォトリフレクタのLED点灯確認

*ちなみに、テレビのリモコンなどもカメラごしに見ると、赤外線LEDが光っているのが見られておもしろいです。

フォトリフレクタの動作確認

では、実際にうまく動いてくれるか、確認していきたいと思います。ドキドキ。

動作確認ー白い紙

白い紙をフォトリフレクタに近づけて、確認用LEDが点灯してくれれば成功です。

データシートによると6mmくらいの距離が一番反応してくれるそうなので、そのあたりを目指してかざしてみます。

フォトリフレクタの動作確認(紙)

Left Caption
まあちゃん
わぁー、LEDが点いた!

こちら動画です。ちょっとLEDが暗いですけど、ちゃんと反応して点いてくれました。

動作確認ーアルミホイル

紙よりは光を反射してくれそうなアルミホイルでも試してみました。

フォトリフレクタの動作確認(アルミホイル)

Left Caption
うさたん
紙よりも明るくLEDが点きました

こちらが動画です。

Right Caption
ままあちゃん
でも、デコボコしてるから、
ちょっと不安定なかんじです。

動作確認ーピカピカの赤いテープ

たまたま手元に工作用のピカピカの赤いテープがあったので、これも試してみました。

フォトリフレクタの動作確認(赤いテープ)

ちょっと写真だと分かりにくいですが、今までで一番光りました! 

こちら動画です。

Left Caption
まあちゃん
わぁー。すごい光ってる。
ちょっと感動!

テスターで電圧・電流を確認

なんとか、無事に動いてくれましたが、ちゃんと想定通りの電圧・電流になってくれているのか心配です。

大きすぎる電流を流し続けていたら、ラズベリーパイ(Raspberry Pi Zero WH)が壊れてしまうかもしれません。

そこで、あちこちテスターで測ってみました。

というか、測るためにAmazonでテスターを見てみたら、結構安かったので、購入してしまいました。

おすすめのテスター

こちらが、Amazonで購入したテスターです。電流・電圧・抵抗などが測れます。

Hanmer テスター デジタルマルチメーター 小型 自動識別対応 オートレンジ 真の実効値 電圧 電流 導通 抵抗 ダイオード 2重過負荷保護 LCDバックライト 自動車 バイク 測定 日本語のお取り扱い説明書

普通のテスターは、測定するものに合わせてレンジ(測定する範囲)を選んだりしなければならなくて、間違えるとテスターが壊れてしまうこともあります。

このテスターは、レンジ選択を自動でやってくれる初心者に優しい設計です。

電池も、他のテスターは普段使わないような四角い電池を使っているものが多かったんですが、これは普通の単三乾電池2本なので、それも選んだ理由です。

電圧測定方法

テスターには、赤い色と黒い色のコードがついています。

電圧と抵抗を測るときは、赤いコードを右側の「V」と書かれた穴に、黒いコードは真ん中の「COM」と書かれた穴に挿します。

コードの先の端子を測定したい端子にくっつけると電圧が測定できます。

テスター(電圧測定)

電流測定方法

電流を測るときは、赤いコードを左側の「A」と書かれた穴に、黒いコードは真ん中の「COM」と書かれた穴に挿します。

回路に少し隙間を作って、テスターの赤がプラス側、黒がマイナス側になるように、回路がテスターを通ってつながるように接続すると電流が測れます。

テスター(電流測定)

測定値

こちらの図の赤字が実際に測定した値です。

フォトリフレクタの回路図

0.1mAになっているところは、実際はもっと小さい値だと思います。テスターの最小値が0.1mAのようです。

誤差があるでしょうし、テスターもそんなに精密ではないと思いますが、問題なさそうなので安心しました。

実際、測って測定値を見てみるとまた楽しいのでおすすめです。

まとめ

フォトリフレクタは、コピー機に紙があるかをチェックしたり、黒いラインの上を走る車をつくったり、いろいろな場所で利用されています。

脈拍を測ることもできるというから驚きですね。

いろんな利用方法が考えられそうですが、あなただったら何を作りたいですか?

次回はこのフォトリフレクタを使って、もう少し電子工作を進めていきたいと思います。

Posted by ままあちゃん